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(1)

<前書き>

 Windows Server 管理者にはお馴染みとなった「Microsoft Operations Management Suite (OMS)」について、それが何であるのかご存知ない方は少ないと思います。ただし、Windows Server 2016 そのものが未経験の方や Azure (Azure Site Recovery機能) をご存知でない方は、この OMS がもたらす管理利便性もご存知ではないのでは?と。

たまに、IaaS と PaaS を併用したハイブリッドクラウドを提案したいと仰る奇特な業者もおられますが、それが果たして Windows Server 管理者+システム投資を行っている企業に対して「便益」をもたらすものなのかどうか。訊ねてみましょうよ、「貴方は ハイブリッドクラウドを Microsoft 自らが OMS 提供していることをご存知ではないのでしょうか?」と。

別に知らない業者を disっているのではありません。その提案先の企業をどれだけ熱く想っているのかどうか。そこに私心だけであれば大したことはできません。ただそれだけです。

</前書き>

■ OMS アクセス方法

WS16_サーバーマネージャー・ダッシュボード
WS16_サーバーマネージャー・ダッシュボード

このローカルサーバの構成より「5.このサーバーをクラウドサービスに接続する」をクリックしましょう。(お約束ですが、管理者の貴方は事前に IE セキュリティは OFF にしておくなど安全配慮と作業合理化を考えておきましょう)

または、

こちらをクリック → https://www.mms.microsoft.com/

概要説明が前後しますが・・・

■Operations Management Suite の特徴

公式サイトから部分引用します。
https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/operations-management-suite/operations-management-suite-overview

  1. デプロイのコストと複雑さの最小化:OMS のすべてのコンポーネントとデータが Azure に格納されるため、オンプレミスのコンポーネントの難しい配置と投資を行うことなく、短期間で稼働して実行できます。
  2. クラウド レベルへのスケール:不要なコンピューティング リソースに対する支払い、または記憶域スペースの不足を心配する必要はありません。これは、クラウドでは従量課金制に従って料金が決まり、必要な負荷に応じて簡単にスケールできるためです。 最初は少ないリソースの管理から始めて、その後環境全体にスケールアップできます。
  3. 最新機能の活用:OMS サービスの機能は継続的に追加、更新されています。 常に最新の機能を使用することができ、更新プログラムをデプロイする必要はありません。
  4. 統合されたサービス:各 OMS サービスは単独でも優れた価値を発揮しますが、組み合わせて使用して、複雑な管理シナリオに対応することもできます。 たとえば、Azure Automation の Runbook を使用すると、Azure Site Recovery でフェールオーバー プロセスを実行し、情報のログを Log Analytics に記録してアラートを生成できます。
  5. グローバルな知識:OMS の管理ソリューションは最新情報に継続的にアクセスします。 たとえば、セキュリティと監査ソリューションは、世界中で検出されている最新の脅威を使って脅威分析を実行できます。
  6. 任意の場所からのアクセス:ブラウザーがあれば、どこからでも管理環境にアクセスできます。 OMS アプリをスマートフォンにインストールして、監視データにアクセス可能です。
  7. クラウド以外での利用:Azure Backup と Azure Site Recovery を使用すると、クラウドを活用して、オンプレミスのリソースのバックアップと高可用性を実現。

■OMSアップグレード

Windows Server 2016 側は適度にアップグレードが必要です。

WS側OMSアップグレード
WS側OMSアップグレード

■条件付き無償プランもあります
(ご安心を、いやご留意を)

データプラン:Free条件
データプラン:Free条件

 

Azureポータルでも参照できるようになった図
Azureポータルでも参照できるようになった図

■料金プラン

気になる方は絶対に参照してください。
https://www.microsoft.com/en-us/cloud-platform/operations-management-suite-pricing

機能および対象ノード数で月額 USD 10 ~ 30 の範囲です。

無償範囲や詳細について PDF が必要な方は次のリンク先から絶対にダウンロードして、心して熟読ください。STOP クラウド破産ざます!

http://download.microsoft.com/download/5/C/4/5C41780B-5821-4EB8-AA23-60404A224568/OMS_Pricing_and_Licensing_Datasheet.pdf

課金情報でビビッてしまった方へ、OMS で得られるビュー情報について・・・

■OMS ビューギャラリー

OMSビューギャラリー
OMSビューギャラリー

■お試しクエリ情報

お試しクエリ情報
お試しクエリ情報

■ダッシュボード作成は簡単

ダッシュボード作成は簡単
ダッシュボード作成は簡単

PowerShell を少しでも触ったことがあるシステム管理者なら超楽勝と思います。管理者でなくても、分かりやすいチュートリアルを活用すれば、すぐに自社に合ったシステムダッシュボード作成ができます。

ダッシュボードを作成するのが目的ではなく、システム管理が安定運用している状態を可視化する目的ということをお忘れなく。

■PowerBI クエリ出力も簡単

PowerBIクエリ例
PowerBIクエリ例

サンプルより

/*
The exported Power Query Formula Language (M Language) can be used with Power Query in Excel
and Power BI Desktop.
For Power BI Desktop follow the instructions below:
1) Download Power BI Desktop from https://powerbi.microsoft.com/desktop/
2) In Power BI Desktop select: ‘Get Data’ -> ‘Blank Query’->’Advanced Query Editor’
3) Paste the M Language script into the Advanced Query Editor and select ‘Done’
*/

 

let AnalyticsQuery =
let Source = Json.Document(Web.Contents(“https://management.azure.com/subscriptions/**********************************************************/resourceGroups/mms-ejp/providers/Microsoft.OperationalInsights/workspaces/yukio/api/query?api-version=2017-01-01-preview”,
[Query=[#”query”=”Usage | where QuantityUnit == “”MBytes”” and Computer == “”-“” | summarize DataVolume = sum(Quantity) by Solution , bin(TimeGenerated, 1h) | sort by TimeGenerated desc”,#”x-ms-app”=”OmsAnalyticsPBI”,#”timespan”=”PT24H”,#”prefer”=”ai.response-thinning=true”],Timeout=#duration(0,0,4,0)])),
TypeMap = #table(
{ “AnalyticsTypes”, “Type” },
{
{ “string”, Text.Type },
{ “int”, Int32.Type },
{ “long”, Int64.Type },
{ “real”, Double.Type },
{ “timespan”, Duration.Type },
{ “datetime”, DateTimeZone.Type },
{ “bool”, Logical.Type },
{ “guid”, Text.Type }
}),
DataTable = Source[tables]{0},
Columns = Table.FromRecords(DataTable[columns]),
ColumnsWithType = Table.Join(Columns, {“type”}, TypeMap , {“AnalyticsTypes”}),
Rows = Table.FromRows(DataTable[rows], Columns[name]),
Table = Table.TransformColumnTypes(Rows, Table.ToList(ColumnsWithType, (c) => { c{0}, c{3}}))
in
Table
in AnalyticsQuery

 

とまぁ、これがマイクロソフトによるハイブリッドクラウドの提案例です。オンプレ(であっても、IaaS でも)と Azure の併用で何ができるのか。単純に IaaS に対して PaaS ミドルウェア+フレームワーク連携を行うのがハイブリッドクラウドと呼ぶだけの業者に対する警鐘なのかもと。

以上


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投稿者 斉藤之雄 (Yukio Saito)

Global Information and Communication Technology OTAKU / Sports volunteer / Social Services / Master of Technology in Innovation for Design and Engineering, AIIT / BA, Social Welfare, NFU / twitter@yukio_saitoh