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日大商学部 樋口教授(専門:広告論) による震災直後の経験談とそれに関連するメディア問題について。批判が盛んなのは非被災地の東京。顕在化したのはコミュニケーション領域(伝達、報道、情報、品 質)の検証→今回ほどコミュ力が重視されたのは広告と関連して講義したいとのこと。

なお樋口先生は3回も検査を受けられ、内部被ばくなさっていないとのこと。大変な思いで教壇の先生には身が引き締まる思いでノート(メモ)を纏めます。(震災当日は海外、震災を知りそのまま現地入りとのこと)

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経済学と経営学が社会科学として親和性が高いが、マーケティングは学ぶものではない。震災後にマーケティングを捉えると「生産性の調整」しか出てこない。具体的な数値として説明をマーケティング専門家に求めると抽象的な論理のみ。マーケティングは村社会の知識論理であり、村が集合した社会に対しては社会科学全般の専門用語を使えなければ無意味である。

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■講義に入る前に AC 公共広告について

Japan ad. Council 日本公共広告機構 → Wikipedia (日本公共広告機構・サントリー佐治氏創立、現在1,600社会員) http://ja.wikipedia.org/wiki/AC%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%91%E3%83%B3

東京キー局中心に5局は CM 取りやめ、3月14日〜16日(午前中のみ) 8,173本の CM 中、6,260本の AC広告が放映された。放送局のうち AC を減らして一般広告を多く取り入れた TBS でさえ一日あたり28億円が吹っ飛んでいた。震災なければ一日あたりキー局5局だけで8,000本の広告である。

◆AC広告の問題点

  1. 啓発広告であること。一日に5〜6本程度が通常許容
    (視聴者の心理作用影響が出てくる)→ 道徳を説いてる(啓発広告)。
    → みんなが分かっている道徳心の押しつけ。
    → 本当にタレントさんが街でイベント(募金)が必要なのか。
    あのイベントのお金はすべて日本赤十字社へ行ってると仮定するならば、AC 広告を使う意義は不明。
  2. コピーのパターン。→ どうしてタレントさんに「いま私にできること」を言われなきゃならんのか?w
    → 募金の金額。一人ひとりが出来ることが違う。
    → タレントに「日本の力を信じてる」、お前らに言われたくないw
    → 被災者の立場になって考えよう、思いやりを持とう、頑張ろう
    ・・・この上から視線言葉は最悪。 // 激しく同意。言葉の偽善丸出し。余談1:中井久夫先生 (精神科医、阪神淡路大震災でご活躍) が震災に関するレポートを多数残されている。被災地でTVを視聴できるようになるまで時間を要するのに非被災地の方がメディアを通じて好き勝手、無責任に発言している。
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E4%BA%95%E4%B9%85%E5%A4%AB 

    イ. Copresence (コプレセンス・いてくれること)・・・精神医学の用語。この行動が被災地の方が元気になれる。
    → 何が共存・共有できるか。
    → モノがあることの意味。

    ロ. マスコ情報と現場のギャップ → モノと人間の関係
    → 非現実感をつくる。      → ブランドと人の関係
    → 同心円的に目視形成しない。・・・広告にも大きな影響を与えている。

  3. 震災躁病 (マスコミに操られて躁病に罹ってしまう)余談2:震災を現地で迎えられた樋口先生から、被災地での炊き出しは最悪の活動と感じられた。得意に有名人が準備された服装で被災地入り。自衛隊は違和感ない服装。震災を考える → 私たちと隔たりを知る。隔たりの内容を知ること。広告主と消費者の隔たりを埋めるためにクリエータ(キャッチコピー含)が考える。
    広告とはブランドを通じて消費者を騙す(資生堂のクリエータ)。 

    新聞は良かったがTVはメタ情報を超えたフィクションが多く作られた、あのAC広告がそれを如実に表現している。現地に行かないで「あの広告が作られたこと」に問題がある。

    タレントを商品として売り込むために震災便乗した酷いwタレントが多くいた。

    似たような例で・・・
    → 現地で歌ってえらい顰蹙。
    → SMAP もこっちに10年くらい住んでみたら?
    → 石原軍団もこっちに来ることなく材料だけ送ってこいよw

    魔法の言葉
    → うさぎ、わに、ねずみとか・・・ 被災地では毎日亡くなる方が増えており、自分の輪が消えて行ってる中で、逆撫でするような CM をヘビロテ放映。

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◆啓蒙(カント) ・・・ 未成年を成年にすること。今回の震災で啓蒙はしなくていい。

東京大学哲学を例に

モノ − ヒト・コトバ − ココロ

新しい言語学が発達学、民俗学、社会人類学、解釈学が生まれ、結果としてどんな気分(社会的な気分)、結果が芽生えるのか?

※現在、復興会議が揉めに揉めてる。なぜ復興委員会で揉めているのか、金額の根拠がまったく想定出来ないから。生活はモノのみならず産業、そして人としての価値観、郷土(お祭り)がまったく視点がバラバラである。あの委員会には学者はいない。ばら撒くプロがいるだけ。都市計画そのものの座長に著名な建築士がいるが、彼は数字は知らない。(が、樋口教授曰く、関西人繋がりで良いお茶友達wとのこと)

余談:

・Ad vertare

〜の方向に 知らせる

オックスフォードの英英辞典に「販売を促進する」という言葉が出たのは20世紀の終わり。米語が英語に採用されたことが話題に。

・Communication

Com ・・・ 共に

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以上

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投稿者 斉藤之雄 (Yukio Saito)

Global Information and Communication Technology OTAKU / Sports volunteer / Social Services / Master of Technology in Innovation for Design and Engineering, AIIT / BA, Social Welfare, NFU / twitter@yukio_saitoh